FOW TCG公式サイト > ニュース > Force of Will海外ニュース vol.4 “Chase”

ニュース

Force of Will海外ニュース vol.4 “Chase”


こんにちは!海外の流行りをお伝えする海外ニュース、vol.4のお時間です。

Force of Willでは初となるニューフロンティアのローテーション後に日本で開催された初の大型大会「AGP大阪」も無事に終了し、日本国内でのメタゲームも大まかに固まってきましたが皆さんどうお過ごしでしょうか。
さて今回は11月の上旬に開催された大会「ARG Maryland」の結果から海外のメタゲームの移り変わりを見ていこうと思います。まずはトップ8に残ったルーラーを見てみましょう。

[ARG Maryland Top8 Ruler]
6:《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング
1:《黒き月の友人/永劫吸血鬼 御影清十郎
1:《水曜の魔導師 メリクリウス/氷の魔将 メリクリウス

ご覧の通り、《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》が大多数を占める結果となっております。準優勝に《黒き月の友人/永劫吸血鬼 御影清十郎》が一矢報いてはいますが、今回頂点に立ったのは《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》です。先に挙げたAGP大阪とは逆の結果になりましたがそこの要因は何なのかをデッキレシピから探っていきましょう。


32594065
優勝はお馴染み、最速で《白き竜 グウィバー》などの大型リゾネイターを展開していく《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》です。多属性で構成されたこのデッキは最近のニューフロンティアでは定番となりましたが、このレシピでは《アリスのキャスリング》+《フック船長》というコンボが搭載されています。
2ターン目などに出した《白き竜 グウィバー》や《赤き竜 ドライグ》を《フック船長》に入れ替えることで相手の自由を奪い、圧倒的に有利なゲームを展開していくことを目標にした凶悪コンボですが、これがあることによって《黒き月の友人/永劫吸血鬼 御影清十郎》や《世界樹 ユグドラシル》などのコントロールデッキに対してかなり強くなります。
今回紹介したレシピ以外でトップ8に残った《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》デッキにも、《アリスのキャスリング》と《フック船長》のコンボを搭載しているものがいくつかありますが、それもこのコンボの有用性を示しているとともに多くのプレイヤーがコントロールとのマッチアップを意識しているように思います。その成果か上位に残ったコントロールデッキは《黒き月の友人/永劫吸血鬼 御影清十郎》デッキ1つですが、こちらのデッキもコントロールデッキがメインボードから対策されているのが当たり前という環境で上位に食い込んでいるので使用プレイヤーの実力が高いことを物語っているのではないでしょうか。

68363436
今回結果を残した《黒き月の友人/永劫吸血鬼 御影清十郎》デッキですが、メインから1枚採用されている《G組戦車》と《永劫回帰》にまずは目がいくと思います。前者はコントロールデッキとのミラーマッチを考えてのものだと思いますが、これは前回の記事でピックアップした《幻想球体 チェンジ・ザ・ワールド》と同じ役割でありながら防御カードとしても機能する万能カードです。環境にコントロールデッキが多いと読むのであればメインからも採用してゆけるカードなのですが、《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》デッキが多いと予想される中でメインから投入しているのはなかなか度胸があるなぁと感心します。後者の《永劫回帰》は《G組戦車》とは対になるように《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》を対策するカードですが、このカードは見た目以上に運用が難しいものです。

というのも《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》デッキに対して魔石が5枚以上溜める必要があること、《アリスのキャスリング》と《フック船長》コンボが多く採用されている環境で5ウィル使い切ってしまうことの2点は見過ごすことができない問題点で、仮に5ターン目以降までゲームを長引かせることができたならば《永劫回帰》自体が必要にならなくなっている場合も多いでしょうし、5ウィル使い切ったタイミングで先のコンボを決められてしまったら、そこを起点にして不利な盤面を作られてしまう可能性もあります。実際私がAGP大阪に向けて練習をしている時には《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》に対するカードでありながら《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》デッキに間に合わないという理由で当初はメインにデッキに入っていた《永劫回帰》も、気づけばサイドボードからすら抜けていました。

もちろん《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》に対して強力であることは確かなので、今後の《永劫回帰》の採用枚数の変化について考えてみるのも面白いでしょうし、このデッキレシピの《永劫回帰》がどのように働くのか実際に回してみてしっかりと考えてみたいと思います(よろしければ皆さんも是非!)。

55376461
さて、問題(?)の《水曜の魔導師 メリクリウス/氷の魔将 メリクリウス》デッキです。
このデッキはAGP大阪でもトップ8に1人送り込むことに成功しているコンボデッキですが、ほとんどのプレイヤーが《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》デッキを意識しているために《風光明媚》などの無効化カードの採用枚数が減っているためにこちらのデッキは今のメタゲーム的にとても有利なデッキであると思います。一度決まれば流石の《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》といえどもかなりの苦戦を強いられるのではないでしょうか。
さらに今回結果を残したデッキはカラーリングを水と闇の2属性に絞ることによって《無名の霧》や《ダークアリスの嘲笑》の枠をを多めに取れています。これにより、さらに確実にコンボを成立させることができるようになっていることがこのデッキ最大の特徴ですね。私は《水曜の魔導師 メリクリウス/氷の魔将 メリクリウス》のコンボデッキといえば、風属性を追加し《魔石解析》などで速度を速めて一気に決めるタイプが一番理に適っていると考えていましたが、徹底的に相手を妨害するタイプも一考しなければならないようですね。


現段階では《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》が他を引き離す結果となっていますが、そんな中でも微細な変化が見られる面白い環境だと思います。
前回や前々回で紹介したような闇属性を主体とするデッキの隆盛により、それを素早く打ち倒せる《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》の台頭。さらにそれへの対策として《炎の罠》をメインから採用した《黒き月の友人/永劫吸血鬼 御影清十郎》デッキ、さらにさらにそれを刈り取る《アリスのキャスリング》と《フック船長》コンボを搭載した《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》。そしてその2つのデッキの牙城を崩そうと研究されていく《水曜の魔導師 メリクリウス/氷の魔将 メリクリウス》デッキ。

大会が開催されている国が違うとはいえ短期間でここまでメタゲームが動いているので、今は細かいプレイングができたかどうかではなく「その時のメタゲームに合ったデッキを選択できるか」が勝敗を分ける鍵となりそうです。ラピスクラスタ第2弾の発売までもう少し時間がありますが、それまでに《風の六賢者 フィースシング/聖風の大魔導師 フィースシング》を中心とした今の環境がどう動いていくのか目が離せませんね。個人的には《水曜の魔導師 メリクリウス/氷の魔将 メリクリウス》系のデッキが次の大会ではもう少し上位に滑り込んでくることを予想していますがどうなるでしょうか?

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

文:谷田 尚之

yada谷田 尚之
Force of Will黎明期から現在に至るまで活躍し続けるベテランプレイヤー。
日本OPEN優勝をはじめ、その他大会でもコンスタントに結果を残し続けている。
WGP2016日本代表にも選出された。
新しいプレイヤーの育成も熱心に行っており、彼の教えを受け成長したプレイヤーは数多い。


バックナンバー

◆Force of Will海外ニュース vol.3 “Package”
◆Force of Will海外ニュース vol.2 “the Dark”
◆Force of Will海外ニュース vol.1